α-リポ酸誘導体のメラニンに関与する活性阻害データ

α-リポ酸誘導体のメラニンに関与する活性阻害データは図.1~3に示す通り

DPPH ラジカル消去率

 

図1: DPPH ラジカルの消去作用を示したものです。その結果、ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)はα-リポ酸に比べて DPPH ラジカルを強く消去しました(IC50:26μM)。

チロシナーゼ阻害率

 

図2: 酵素チロシナーゼ活性の阻害作用を示したものです。その結果、ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)はαリポ酸に比べてチロシナーゼ活性を強く阻害し、そのIC50は2.18μMでした。

メラニン産生抑制 


図3: B16-FOメラノーマ細胞を用いメラニン産生を調べた結果、300μMのヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)(略、DHLHZn)は陽性対照のコウジ酸に比べてメラニン産生を強く抑制し、また、無処理のノーマル(細胞)と比較しても同程度以下であったことは全くメラニン化が進んでないことに注目。

メラニン産生抑制

 

Photo 1: 図3に示したメラニン産生抑制の一部の写真です。左から無処理のノーマル(細胞)、無添加のコントロール、およびヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)添加です。コントロールは黒色メラニン化が進み、300μMのヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛)添加はメラニン化が進んでないことが一目で分かります。

上記、図1~3に示したように、αリポ酸誘導体の ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛) は メラニン産生に起因するフリーラジカル消去作用、およびチロシナーゼ活性の阻害作用、更にB16-FOメラノーマ細胞を用いたメラニン産生抑制作用は陽性対照のコウジ酸に比べて低濃度で強く抑制しました (詳細は、Fragrance Journal, 35 ,74-78(2007))。

りんご実験

 

1: 抗酸化: ヒスチジンジチオオクタナミド(Na/亜鉛) 0.5%水溶液をリンゴ(右)に吹き付けて8時間後に撮影した写真です。左のリンゴは生理食塩水を吹き付けたものです。ご覧のとおり、右のリンゴは酸化せずに元の色の状態です。

2: 還元・脱色: 褐色に酸化された(左の)リンゴにフレックレス ホワイトローションを塗布すると、徐々に(30~60分)元のリンゴの色に近づくことも確認されます。